
日本酒は大きく分けると純米酒とアル添と呼ばれる
醸造アルコールを足したものとに分かれます。
一般的に醸造アルコールを添加することで
酒の香りを引き出してくれると言われているのですが、
もし本当ならワインにもアル添があってもいいのでは?
なぜ日本酒だけなの???
ということが気になりましたので調べてみました。
アル添の日本酒の発祥。
戦前まで日本酒=純米酒でした。当時日本酒は保存技術もまだ発達しておらず、
デリケートなお酒だったそう。
しかしながら太平洋戦争終結後、日本は食糧難の時代が訪れます。
そう、これが日本酒の製造を一気に圧迫したのです。
米が足りない状況で日本酒を作るにはどうしたら良いのだろう???
苦肉の施策 三倍増醸酒
簡潔に言うと日本酒を水で薄めてアルコールを足し、3倍の量にしているのです。
当然ですがこれを美味しいという人はかなーーーり少ないです。
この文化が名残となって残り今に至ります。
とても残念な歴史背景から生まれてきたアル添、ちなみにこういった日本酒
黒歴史に合成酒というものもあります。(合成酒はまた回を追って)
ただ、裏を返せばもしかすると今の日本に日本酒は無かったかもしれません。
戦後の圧倒的食料不足の時でも三増酒とはいえ日本酒の
継続生産を行ってきたからこそ、その後豊かな日本において吟醸酒が
発達することになったのです。
この名残が残る増醸酒ですが、中には自分も好きになるような
美味しい逸品が隠れています。
背景を理解し飲むのも、また楽しいですね。